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工房だより

お肉屋さんプロジェクト@佐竹商店街(6月23日)

 

 

 [30-1]サンジュウヒクイチ様用のカウンターです。
 店舗の什器は現場で最終の組み上げをすることがおおく、なかなか店頭での撮影ができません。今回もハカマになる台輪は現場で止付けることになっているため、まだ仮の姿なのですが、このグリッドを刻み込んだ様子を自然光で撮影しておきたくて朝店頭まで運んでもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回はWOODWORKの代表藤本が中心になって店舗全体のデザインを含めて製作を進めてきました。内装の一部がタイル張りである事からグリットを一つのテーマにして色々なところに散りばめています。このカウンターもその一つとしてデザインされました。下部にはステンレスのベースが付き、昔の冷蔵庫ような風合いが出るようにと考えられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この突板貼りの板の製造をお願いしている会社の代表の方にグリッド状の溝を加工することをお伝えすると、突板を貼るベースはラワン合板ではなくMDFが良いよ、とアドバイスをいただきました。MDFは木の粉を固めたような素材で、NCルーター(コンピューター制御で溝を加工する機械)の刃で加工してもバサツキが出にくいからということでした。
 実際の仕上がりを見ると歴然!もしラワン合板に貼って加工をしていたら、溝の中がバサついたり、そのバサつきのせいで回りの突板がひっかかってかけたりしていたかもしれません。そうした様子がなく、とてもシャープできれいな仕上がりになりました!

 

 

 

 

 仕上がりの美しさの理由のもう一つは、NCルーターの加工をお願いしている会社さんのおかげです。いつも非常に精度高く綺麗に加工をしてくださいます。早く美しく正確な加工、いつも本当にありがとうございます!

 

 

 

 

 角の突き付けのところは、最初、突板同士をトメ(45度)で突きつけるように加工していたのですが、本物のタイルでは角は目地が通ることになります。そこでこの度の突板でも、角が目地のように見えるように、突板同士の間に数ミリ厚のタモ材を挟み込むことで溝(目地)ができるように工夫しました。
 写真で見てもわからないくらい細かなひと工夫で、仕上がりの完成度がぐっと良くなりました。常日頃から工夫してつくることを繰り返す職人ならではのアイデアと技術で、より良いカタチに仕上げられたと思います。
 カウンターはいよいよ明日設置。店舗に収めた様子がとても楽しみです!

 

 

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 #20220623

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