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納品事例

名作椅子とオルタナティブテーブル

 

 

 タモ材天板に、鏡面仕上げを施した脚部を合わせた、オルタナティブテーブルをご納品させていただきました。
 オルタナティブテーブルは、無垢の天板に金属の脚部を合わせているのが特徴ですが、金属部がステンレスの場合、素地そのままか、表面をヘアライン加工で仕上げています。ヘアラインは同じ方向に髪の毛ほどの細かい研磨跡をつける仕上げ加工です。

 今回、このステンレス部分を、鏡面仕上げにするご依頼をいただきました。鏡面仕上げでは、磨きの工程で番手を非常に細かいものまで上げていって、最終的に鏡のように滑らかな表面に仕上げる加工です。テーブルの脚部という小さな面が複雑に組み合わさった形を仕上げるには、非常に手間のかかる仕上げです。いつも金属加工をお願いしている工房の職人さんに、何度か試作をしていただき仕上げ加減を確認しながら、製作を進めさせていただきました。

 

 

 

 

 鏡面仕上げをご依頼になられたのは、合わせてお使いになる予定の椅子、カールハンセン&サン社の CH88 の脚に合わせるためです。ハンス J. ウェグナーがデザインしたCH88シリーズは、木材とスチールを混合するというデザインアプローチから生まれた椅子で、お客様は特にその中でもステンレスの脚が鏡面仕上げのものをお選びでした。その椅子のデザインに合わせて、この度の組み合わせをオーダーしていただきました。

 

 

 

 

 モルタルの床が映り込んだ様子は、まるで迷彩がかかったようですね。素材の新たな可能性を開いていただくオーダー製作になりました。医院のロビーでお使い頂く家具です。木の優しい肌触りと水面のような滑らかな仕上げ。訪れた方に新鮮な印象を与える家具にできたのでは無いかと思います。ありがとうございました。お手入れについてなどいつでもご相談いただいて、末長くお役立ていただければ幸いです。

 

 

◎オルタナティブテーブル (天板:タモ、脚部:ステンレス、鏡面仕上げ)

 

 

 #202007