すこし小ぶりなタモの一枚板天板のダイニングテーブルです。お部屋の雰囲気にあわせて明るめの色合いの樹種でお探しだったとのこと。サイズ感もお客様のご希望に合い、また、タモの明るく伸びやかな木目の雰囲気も気に入ってくださり、ご新居のメインダイニングとしてご注文頂きました。
こちらの天板は、形もほぼストレート、木表側の木目がタモのわりに柾目の印象の方が強くすっきりとした表情の板でした。そちらもとても綺麗でしたが、ところどころに節が入っていることで木目に動きが生まれ、少し個性的な印象のある木裏側を特に気に入ってくださり、木裏使いでテーブルをオーダー頂きました。
通常、木表を上面にすると小口側から見たときに「ハの字」型になり、木裏使いの場合はその逆になることが多いのですが、この板の場合は表と裏の奥行きに差があまりなく、ミミもほぼ垂直だったので木裏使いでも自然なおさまりになりました。
この天板の仮仕上げの状態を気に入ってくださっていたこともあり、なるべく自然な姿のイメージのままテーブルにというご希望がありました。一枚板は、無垢の木ならではのダイナミックさが魅力ですが、自然のものだからこそ避けられない節穴など欠点とされる部分もまたあわせ持っています。確かに良い板とされるものは無節のものというイメージはありますが、節も魅力的な個性のひとつ、お客様がそれを気に入ってくだされば、私たちは欠点とされる部分もチャームポイントに替えるお手伝いをさせていただきます。使いやすくする方法やイメージを損なわない方法などをご提案させていただきながら、節穴、虫穴、割れなども一か所ずつ加工方法をご相談させていただきながら決めていきます。今回は、ミミの仕上がりや節穴などは使用に差し支えない程度に最小限の樹脂埋めにとどめて仕上げました。
テーブルにとってなるべく良い環境をと、加湿器選びなどもとても熱心にお考えくださり、準備万端でこのテーブルを迎え入れてくださいました。また今後、お手入れを重ねながら使い込むことで、さらにお客様らしいテーブルに育っていくことと思います。末永くご愛用いただければ嬉しいです。ありがとうございました。
◎タモ一枚板天板ダイニングテーブル(幅1360×奥行725~775×高700㎜)
脚部:フォーレッグス(タモ/60mm角)
#20160207
納品事例 │ 一枚板/無垢天板