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工房だより

一枚板天板の補修作業

 

 

 2年半ほど前にご納品させていただいたトチ一枚板天板テーブルのメンテナンスと一部進んだ割れの補修をさせていただきました。

 

 

 

 

 こちらはもともと割れが入っていた部分にできた広がりを抑える「チギリ」加工を加えさせていただいた部分です。天板の上下両面に入れさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 それからもう一か所、耳にあるこぶのような形の近くにも少し割れが入ったためこちらも樹脂うめとチギリ加工をさせていただきました。もちろんこうした補修を施さずにすめば何よりなのですが、無垢の木は湿気を呼吸しながら少しずつ収縮してゆきます。その際に時にはねじれや反りが出たり、割れが進行したりすることも時には起こります。こちらの天板は何十年も倉庫で保管していてしっかりと乾燥もしていたものだったのですが、それでも表面を削って仕上げたり環境が変わったことでこうした動きが現れました。
 ご納品前にある程度将来的な動きの可能性についてお話ししていても、予想以上に変化が起きたりすることもありますので、その際にはお客様とご相談のうえでできるだけの対処をさせていただいています。こちらのテーブルのお客様はWOODWORKの近くにお勤めでしたので、契りの素材や色合いについても実際に天板をサンプルを合わせてご覧頂いたりして、一つ一つご確認頂きながら進めさせていただきました。
 メンテナンスをしなくても十分にきれいにお使いいただいていて、お客さまがこのテーブルをとても気に入ってご愛用くださっているご様子が感じられました。補修をしたところを中心にメンテナンスを施して、お届けさせていただきました。これからさらに末永く、気持ちよくお使いいただければ幸いです。このたびはご相談くださいまして、ありがとうございました。

 

 

 

 

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