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工房だより

eto2019

2018年亥

 

 

申年から、酉年、戌年と続けているWOODWORKの干支シリーズ。
今年も干支づくりの季節になりました。
2019年は亥年です。

 

毎年の干支づくりで、ひとつ大切にしていることがあります。
それは、家具屋がつくる干支の置物であるということ。
ですので、木の置物によくみられる手彫り、糸ノコやサンディングで曲線を描いたりする手法は使わずに、あえて普段の私たちの家具づくりで使う機械と少しの手道具で出来る形にこだわっています。
WOODWORKがつくる家具と、それを感じられる置物。それがテーマです。
正直、その手法で作るには、小さなものになればなるほど限界があるので、どんなデザインが良いのかと、毎年とても悩みます。
工房で手を動かし、職人と相談しながら形にしていく過程があって生まれるかたちなので、家具づくり同様、工房とお店がここにあるからこそできる干支とも言えます。

 

それを考えていくと、自然と、なるべく少ない要素で、いかにその動物の特徴を出せるかを考えることもテーマのひとつになりました。
ともすると、そっけなくなってしまいがちな、面と線でできた形のなかにも、そのモチーフらしさとユーモアを入れたいと思っています。
そのために、どこが一番の特徴かを探るために、まずよく観察します。
来年の干支のイノシシは、その筋肉質なところや、肉の塊感のうちにある俊敏さが出るよう、一つ一つの面に込めました。
干支の置物=お正月の飾りではなく、インテリアとして一年中飾れるものにしたい。
そんな思いで、毎年作り続けています。

 

ナラの木目が、ゴワゴワとした猪の毛並みの雰囲気によく合い、その個体差によって、一頭一頭の個性も出ています。

お好きな一頭と出会っていただけると嬉しいです。

 

2019年のeto、完成しました。

 

齊藤

 

 

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