工房だより

maker's market

KODAMA TOKI “LEVEL” & “My Dish”

小玉陶器　LEVELシリーズ

maker’s marketのリニューアルに合わせて昨年からお取り扱いさせていただいている、小玉陶器さんの器。2年前に展示会で初めて目にしたとき、無駄のないデザインと手仕事感が絶妙なバランスで合わさっている磁器が並んでいる姿をみて、「いいものに出会った」とドキドキした感覚を今でも覚えています。小玉陶器さんの器は、考え方や作り方が建築的なところ、それに反して大量生産の工業製品にはない自然のなす個体差に、温かみと選ぶ楽しみがプラスされているように感じます。
今回は、人気のLEVELシリーズと新たにMy Dishシリーズが入荷しました。

小玉陶器　KODAMA TOKI "LEVEL" 型から出したところ

筒型の『LEVEL』シリーズは、S、M、Lと三種類ある筒形の型に泥状の土をそれぞれ高さを変えて流し入れることで、用途の異なる様々な器になります。泥漿鋳込みという技法は、本来は大量生産に用いられるのだそうですが、それをひとつひとつ手作業で行っていることで、温かみのあるゆらぎが生まれています。これがもし工業製品で、全て同じ形でシャープなフォルム、無機質な物だとしたら、私は少し自分の食卓と距離を感じてしまい、手に取っていないかもしれません。

この心地よいゆらぎのなかに、人の手でつくられた柔らかさが感じられ、安心感と魅力につながっているように思います。硬質であるはずの磁器なのですが、空気を含んだような質感がまるで和紙のようで、不思議と柔らかい印象があります。

LEVEL / M95 / Platinum & Gold

LEVEL / L20 / Platinum & Gold

アクセサリーが好きな友人にはコレを、お酒が好きな人にはコレを、と贈る相手の好みを考えながらどのサイズの器を選ぶかも楽しそうです。

小玉陶器　KODAMA TOKI "My dish series" 型から出したところ

同じく泥漿鋳込みで作られる『My Dish』シリーズの中から、オーバル型の器をセレクトしました。ふちに潔く施されたゴールドとプラチナのラインと、石膏型から外すときに生まれる緩やかな曲線の妙に惹かれて、使ってみたいと思っていました。一見すると合わせるものが難しそうかなとも思うのですが、実は何にでも合う懐の深さがあります。このオーバルプレートは少し深さのあるかたちなので、カレーやパスタなどに丁度良さそうです。私は器を手にしたときに、あさりの酒蒸しが盛られている姿が一番先に頭に浮かびました。煮汁もしっかりと受け止めてくれる、頼もしい器。何かと重宝するサイズ感なので、贈り物にもお喜びいただけるのではと思います。

（齊藤）

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