僕は、デザインの性質を常にシンプルにしようと考えています。
縦と横だけとか、横だけとか・・。
内面的にも考える部分はありますが。
でもそうすると、これはいい家具なのか?と考え込んで、日々、僕の考えのサイクルをぐるぐると回想している感じなのです。
それがいつしか藤本雅也の形になるのを目指しています。
今回は、maker’s marketのリニューアルもあったので、店内に大きな棚が必要となりました。
アイテムが見やすく、飾りやすく、そして棚が移動できる事。
これがテーマとなり、もう一つは家具としてライナップに加わるよう進めてきました。
一体型の構造で棚を作るには時間や材料が多く必要になる。
その場所に合わせて形を起こす事になりますので、固定に近い置き家具となります。
それでは移動ができず、Welcome COFFEE側の空間に自由度がなくなってしまう。
できれば、移動しやすく汎用性がある事が理想的と考えました。
できる限り単純な構造で、大きな棚を作る。
ビルのように上に上に大きなものを築き上げるには、柱とフロアになる床が順番となって重なり合います。
建築構造としては壁が重要な要素となりますが、
ビルドラックは柱と床をイメージして、2本の支柱と棚板を挟んで、固定しながら構造として成り立つ棚となっています。
上に上に、棚板を柱で挟みボルトで固定します。
強度をしっかりと保たせながら、抜け感のある棚が出来上がります。
店内用はキャスターが付いていますので、可動性が非常によく、どことなく工業的な印象を持ちつつ、棚板に意匠的な面取りを施しました。
ビルドラックは店内用什器としてだけではなく、WOODWORKの新しい家具として製品化を予定しております。
ただいま、リビングやダイニングにも合うサイズ感を再検討して、ラインナップとしてお見せできるように進めています。
柱の色や、棚板の素材によっても全く違う印象になりそうです。
BUILD RACK 宜しくお願いします。
代表 藤本
工房だより │ プロダクト