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工房だより

オイル塗装の長所と短所

 WOODWORKの木製家具はオイル塗装で仕上げています。
 オイル塗装は木材の中にオイルを浸透、乾燥させることで、素材の美しさや耐久性を保たせつつ、木そのものの肌触りや質感を感じることのできる塗装方法です。
 
 
 

 オイル塗装の長所
 

◎木の家具の良さを引き出す事ができる
オイル塗装は、無垢の木独特の手触り、質感、色合い、風合いを最大限引き出す事が出来ます。オイル塗装の場合、経年変化で色合いが変わったり、木の表面が引き締まってきて、時間をかけることでしか出ない照りや風合いが出てきます。 

◎メンテナンスがしやすい
オイル塗装された家具のメンテナンスは、難しいテクニックは必要としません。基本は布での塗付と、ふき取りです。その他、いくつかのポイントを押さえて作業すれば、簡単に家具のメンテナンスをする事が出来ます。

◎お客さま自身でケアができる
特別な施設や道具は必要ありません。木の家具は日々お使いいただいて、時々メンテナンスをして頂くことで、だんだんと魅力が増して行きます。家具の状態を確認するためにも、お使いになるお客さまご自身にメンテナンスして頂く事が大切です。

◎使いこむことで、味わいが出る
生活している中で木の家具が汚れたり傷ついたりすることは、ごく自然なことです。汚れや傷をメンテナンスで良い状態にもどすことの積み重ねが、時間をかけてでしか出せない深い味わいを作りだします。
 
 
 
 
 

 オイル塗装の短所
 
 
◎塗膜が薄いため傷、汚れが付きやすい
オイルとワックスが表面にごく薄い塗膜を作りますが、傷や汚れを完全に防ぐことはできません。大きくへこんだ傷や、木部に浸透した汚れはワックスだけでは落とす事が出来ないため、やすりやカンナをつかってのメンテナンスが必要になります。
 

◎撥水性に限りがある
オイルやワックスには撥水性がありますが、完全に防水することはできません。冷たいコップなど、長時間水分を含んだものを置いておいたり、何かをこぼすなどして大量の水分にさらされると、木部に水分が浸透し毛羽立ちや変色、変形の原因になります。
 
 
◎撥水性などの効果が時間とともに低下する
オイルやワックスを塗っても、家具を使ううちにふき取ったり自然に油分が飛んでしまうため、撥水性や防汚性は低下していきます。必ず定期的にオイルやワックスを塗布し、状態を回復させる必要があります。
 
 
◎熱や紫外線に弱い
熱いものの熱によって、家具が変色したり変形する事を防ぐ力はありません。ポットなど熱いものを置く際は鍋敷きなどを使うことをお勧めしています。
また、紫外線によって木の表面が日焼けを起こすことを防ぐ力はありません。家具の上に物を置いておくと跡がつくことがあります。
 
 
◎大量生産のものには不向き
塗付、ふき取り、乾燥、サンディング、塗付、ふき取り・・・と、時間のかかる工程を何度か繰り返して仕上げる塗装法なので、大量生産品の塗装には向いていません。
 
 
  

 
 以上のような、良い点と、良くない点を上げてみると、メンテナンスの必要性をよくご理解いただけると思います。また、良し悪し両面を考えてもなお、木の家具の塗装にはオイル塗装を選ぶだけの価値と魅力があると思います。
  
 木の家具のよさを引き出しながらより良い状態で末永くお使いいただくために、メンテナンス方法も具体的にご紹介していきます。
 
 
 

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