布を素材として作家活動している朝武雅裕さんとデザイナーである朝武広子さんご夫婦が一緒につくりだした、コースター、ティーマット、バッグなど、新たに布ものの取り扱いを始めました。
トモタケの泥染め
泥を使って指で描き、布に染めつけています。布にはあらかじめ植物から抽出されたタンニンで下染めをしておき、泥の中の鉄分で媒染され黒く染まります。
染められた布は時間の経過とともに空気や光や摩擦によって刻々と変化していきます。タンニンの部分はさらに茶褐色に、鉄分で黒く染まった部分は徐々に馴染んで落ち着いたチャコールグレーに。擦れて布目が浮き出てきたり、様々な表情を見せてくれます。
指で直に泥を染めつけるという行為は絵筆等の道具を介して描く事とは全く違うもので、むしろ絵筆を使った方がまっすぐで繊細な線が引けるし、指の方が自由がきかないことの方が多いのですが、その時々の感情や記憶をダイレクトに痕跡として留めているといった感覚、言い換えるならば、頭の中の映像を焼き付けている様な感覚に近いのです。
(トモタケ ポストカードブック 紹介文より)
写真/上 コースター 各¥840- /下 ティーマット ¥3.150-
工房だより │ WOODWORKから