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納品事例

ブラングインが繋いだ木製ベンチ

木製ベンチ

 

 

 上野公園内にある国立西洋美術館。常設展示室をめぐって終盤の地下階に降りたところで、たくさんの作品を見てきた目に優しい緑溢れる中庭がひろがります。その中庭に面してロダンなどの彫刻作品が展示されているスペースに、ナラ材の大きなベンチがおかれています。このベンチは、2010年、国立西洋美術館開館50周を年記念した特別展「フランク・ブラングイン展」のためにWOODWORKが製作を担当させていただいたものです。

 お客様はそのベンチに座り、触れて、このベンチを製作したWOODWORKを探し当て、尋ねてきてくださったのでした。

 

 

 「美術館で偶然座って、座り心地がとても良かったんです。」とおっしゃってくださいました。そこで、座面の高さ、背の角度など基本のバランスは変えずに、各部の要素をシンプルにして、同じナラ材で製作させていただくことになりました。美術館のベンチも、元々のブラングインがデザインした当時の設計図などない状態での製作でしたので、手探りでの製作でした。そのためWOODWORKにも詳細な図面が残されていなかったので、製作前には作り手と一緒に美術館を訪れて、製作当時を思い出しながら、座面の細かな構造や制作の際のポイントを確認してきました。

 

 

木製ベンチ

 

 

 一般のご家庭に搬入するにはかなり大きなサイズだったため、1回目の搬入で入らず、アームの部分を少し修正ざせていただいて、2回目の搬入で無事ごのうひんさせていただくことができました。合わせて、スタンダードテーブル・タイプ2もご納品させていただきました。テーブルも決して小さいサイズではないのですが、ベンチの方がグッと大きく感じられますね。

 

 

木製ベンチ

 

 

 一点ものとして製作した家具を形を変えて、こうして製作させていただけるのは本当に貴重な機会だと思います。ありがとうございました。テーブル共々、どうぞ末長くご愛用ください。ありがとうございました。

 

 

◎ナラ材ベンチ (ナラ材、リボスト社オイル塗装)

 

 #20160723