TONE DOCKをベースにオーダー頂いた本棚です。
TONE DOCKはサイズオーダーや仕様変更など、お客様のご希望を可能な限りお応えできるアイテムです。
オーダーは、お客様のほうが、こんなのが欲しいという自由で柔軟な発想をお持ちなので、お話をお伺いしたり、納品した家具を見るたびに毎回あたらしいものと会えるのでとてもワクワクします。 そして、その都度、硬くなったアタマをほぐす機会を頂いてる気がします。
こちらのお客様は、お部屋の真ん中に置くのであまり背は高くなく、上段にはハードカバー、下段は雑誌、そして浅い引き出しがひとつと具体的なサイズ感がはっきりしていらっしゃいました。
店頭で実際に本を測り、取り出しやすく、かつ圧迫感のないベストな奥行きを一緒に探り、ご要望をお伺いしながら細部の仕様も決めていきました。
詳しい構造のことやパーツのことは作り手に相談し、のちほどお見積りを送らせて頂いた上で、製作をご依頼をいただきました。
お客様がFAXやメールはお持ちでなかったので、郵送でお送りし、ご確認いただき、また週末にご来店頂く、さながら文通のような、わくわくしながらのやりとりでした。
こちらの本棚、小さなカラダに工夫がいっぱい詰まってるんです。ダボを使用して棚板を可動式にすることで、引き出しを三ヶ所の位置に変えることができます。ひとつで三つの表情を見せてくれます。
そしてスライド式のテーブル。
本棚の傍で椅子に腰かけて、ちょっとお茶を飲みながら本を読みたいというお客様のアイディアを形にしたものです。
他のオリジナル家具にはない仕様でも、ご希望を実現するため作り手も考える。 ご希望を形にしたところで、ひとつWOODWORKの幅がひろがることにもなるのでお客様に与えてもらう課題は、とてもありがたいチャンスだと思います。
そしてお客様より嬉しいお花のプレゼントをいただきました。ご自宅で育てられたお花だそうです。さっそくコニワやグリーンラックに活けてお店に飾らせていただきました。ありがとうございます!
納品から帰ったスタッフに話を聞く時、写真をみせてもらったとき、喜んでいただけた様子を聞いて初めてホっとします。
実際の空間に家具が置かれることによって、そしてお客様がその家具を使うことによって、はじめてその家具が本領を発揮します。
お客様に使っていただき、より素敵な家具に育ちますように。
齊藤
#201005
納品事例 │ キャビネット/チェスト,その他家具/インテリア