「コヨーテ、森を行く」最終日には、イラストレーターのタダジュンさんを講師にお招きして
木版画のワークショップを開催しました。
タダさんは、雑誌「SWITCH」や「Coyote」でも銅板画によるイラストを
掲載されています。
今回いつものワークショップと大きく違うのは、
WOODWORKスタッフも参加する側だったというところ。
毎日触れている木ではありますが、木版画となると未知の領域。
小学校の図工以来でしょうか?
たぶん、多くの参加者の方が同じくかなり久しぶりに彫刻刀を握ったようです。
タダさんはワークショップが初めて、
そしてWOODWORKも参加する側というのが初めてということで、
緊張と期待のなかワークショップが始まりました。
まずはじめに用意した様々な樹種の版木を手に、WOODWORKの作り手が、
木のお話やそれぞれの特徴などをお話しました。
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講師のタダさんにバトンタッチし、銅板画家の奥様、坂田 季代子さんとともに
優しく丁寧に教えてくださいました。
彫った部分がわかりやすいように、まずは版木に墨を塗ります。
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あらかじめ描いて来ていただいた下絵を、トレーシングペーパーと
カーボン紙を使って版木に転写して
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あとは、ひたすら彫ります。
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みなさん、もくもくと彫っています。
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途中アドバイスを頂きながら、彫り進めます。
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没頭するにつれ、だんだん版木が近くなります。
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はがき大の版木と向き合いながら、黙々と。
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緊張の試し刷り
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試し刷りをして、タダさんからいただいたアドバイスをもとに彫る、を繰り返します。
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紙をめくるこの瞬間ほど、緊張するけど嬉しい瞬間はありません。
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サインとハンコで完成です。
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お一人おひとりのイニシャルをタダさん自らデザインしてくれた篆刻ハンコも、かなり素敵です。
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フローフレームに入れて完成しました!
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久しぶりの木版画、初めて入る工房の空気に、皆さん最初は少し緊張した様子でしたが、
制作に没頭するうちにほぐれていったように感じました。
そして刷り上がった瞬間、皆さんの表情が一気に明るくなっていったのがとても印象的で嬉しかったです。
普段家具作りをしている私たちですが、その時触れている木と
木版画で触れた木は全く違うもののように感じました。
彫って、刷る。
彫り終わった時の達成感と、さらにそのあとの刷り上がった瞬間の喜び、
この2段階の感覚というのは、版画独特のものに感じます。
打ち合わせのときに、タダさんと
「版画は簡単で楽しいもの、というのが伝わるようなワークショップになるといいですね」とお話していました。
最後みなさんの表情が物語っていたと思います。
タダさん、ご参加いただきました皆さん、楽しい時間をありがとうございました。
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